【メンテナンスショップレポート④】車販の一歩は声かけから。その対象を見極めよ。
カテゴリ:整備収益増大
【メンテナンスショップレポート④】車販の一歩は声かけから。その対象を見極めよ。
車検でも代替でも、お客様のアプローチ状況が「曖昧」になっているお客様はいないだろうか。
例えば、車検案内のコール。車検3か月前のタイミングで担当者が連絡をしたが、「少し早いと言われました。」「まだ予約はしないそうです。」との報告を受けた。「少し早いはともかく、今回の車検は通すのか?通さないのか?」「予約しないというのは、今回は車検を通さずに代替をするのか?」という疑問が湧いてくる。お客様の状況や意向が極めて曖昧だ。車検の予約を取ることだけをゴールに、コールをしてしまうとこのようになってしまう。
よく考えてみると、いつも電話一本で予約してくれる人は、数ヶ月前からコールしなくても入庫いただける人である。つまり、車検コール活動は、入庫確定できない曖昧なお客様を明確にする活動でもある。
そこでぜひ取り入れてほしいのが「ステータス管理」である。予約をしてくれなかった人、入庫確定できない人にもいくつかの状況がある。大きくは、①「車検意向」 ②「代替意向」 ③「未定(車検か代替か迷っている)」の3種類に分けられる。更に「車検意向」は「自社車検予定」「他社車検予定」「まだどこに出すのか未定」に分かれる。そこまでわかると、それぞれのお客様への対応方法が見えてくるはずだ。
・「自社車検予定」「どこに出すか未定」であれば再予約アプローチ
・「他社車検予定」であれば、理由を確認の上、逆転可能なオファーの提示
・「代替予定」なら現有車の査定での来店誘致
・「未定」であれば車検見積と査定金額との比較検討提案
大事なことは、お客様の状況、ステータスをはっきりさせ、次にとるべきアクションを明確にし、管理することだ。
車検の例を挙げたが、これは代替活動でも同じである。車検の1年前の点検や半年前のオイル交換の入庫時に次回の車検の意向をお聞きしておけば、「車検意向」「代替意向」「未定」のステータスに分類できる。あとはこのステータスごとに、お客様にどのようなアクションを起こすのか決めておきさえすれば、自ずと代替は進むはずだ。どのような声掛けをすべきかは、その顧客のステータスをもとに決定すべきである。
提案のターゲットが見えてくれば、提案内容もはっきりし、提案の効果性も高くなるはずだ。まずは口説く相手をはっきりさせよ、さすれば道は見えてくるのである。
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