顧客が流出する瞬間(とき)
カテゴリ:キバン博士の基盤代替
顧客が流出する瞬間(とき)
基盤代替に携わって12年、キバン博士がお送りする基盤代替コラム。
今回は顧客流出にまつわるちょっとした小話をひとつ。
これはあくまでも作り話です。
ある地方都市にSさんという方がいらっしゃいました。
SさんはA社で中古車を購入し、某車検チェーンのB店に車検を出しています。
先日、バッテリーがあがってしまった時は家の近所の整備工場C社にお世話になったようですが、
オイル交換は買い物がてらショッピングセンター隣のカー用品店Dで行っています。
給油は交通の便がいいので、会社の近くのE店でしているようです。
うーん、Sさんって、どのお店の顧客なのでしょうかね。
一方、そんなSさんのことなど知らないキバン博士は、顧問先である A社に
「車検案内と電話は少なくとも3ヶ月前から」とアドバイスしましたが、
担当からは「案内は出しているのですが、電話までは…」とやんわり拒否。
B店の顧問でもあったキバン博士は
「車検で要注意の箇所のフォローコールはできていますか?」
と聞きましたが、ここでも
「車検の誘致コールだけで、そこまでは…」
とごまかされ、
「オイル交換の案内を出して、新規のお客様との接点を増やしたら」
とアドバイスしたC社からは、
「そう何種類も案内を出すのは人手が足りない当社には…」
とスルー。
さらに、最近、知り合ったD店の店長に
「車検1年以内だったらオイル交換時に予約アプローチした方がいいですよ」
と意見したキバン博士ですが、
「私もそう思うのですが、現場は忙しくて、すぐ忘れるのです…」
と流され、セミナーに参加いただいたE店の社長にも、
「給油のお客様の洗車プレゼントをフックに車検証情報を取る企画をすれば?」
とアドバイスしたものの
「うち店でそんなこと無理だと思う…」
と受け入れられず。
そうこうしているうちに、Sさんは、日産のディーラーF店でリーフに乗り替え、
SさんはF店の顧客になりました。
これはあくまでも作り話。
言いたいことは、お客様のフォローをするのは確かに大変です。
ただ、お客様を失うのは一瞬ということ。
皆さんの店舗はいかがでしょうか?
A~E店に置き換えて考えてみてください。
A社:車検3ヶ月前のDM案内と予約確定フォロー電話
B店:車検時に発見した要注意箇所のフォロー電話
C店:新規客のお客様にはオイル交換のDMを出して、接点を強化する
D店:車検1年以内のお客様の入庫時は、車検早期予約アプローチ
E店:給油のお客様から車検証情報を獲得する取り組み
お客様を失って気付く前に、やろうとしているが、できていない取組みがあれば、
ぜひ取り組んでいきましょう!
<作:キバン博士>