【堀越勝格の経営ノート】あ、それ知ってる
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【堀越勝格の経営ノート】あ、それ知ってる
人からアドバイスをもらったとき。
(あ、それ知ってる)
と思って、思考が停止してしまうことってありませんでしょうか。
人間は、情報が入ってきたときに「知っている」と思うと、即時に思考を停止してしまうのです。これは、特に、自分が受けたくない研修、期待していないのに突然受けたアドバイスなど、求めていないシチュエーションで入ってくる情報に対する、実は人間の極めて自然な反応なのです。
一方で、「よし、この勉強会は一つ残さず吸収してやる!」「この人の話は絶対に聞き逃さないぞ!」と気持ちのスイッチが入っているときは、多少知っているような内容でもゼロから学ぼうとして思考をフル回転させることができます。そういう経験も、当然皆様お持ちのことと思います。
そう、人間というのは、情報の内容ではなく、聞くときの「感情」がすでに情報を受け入れるか遮断するかを決めてしまっていることが多々あるのです。
そう考えるといかがでしょうか。どんな情報もアドバイスも、もしかしたら、とってもいい「気づき」が含まれているかもしれません。
このように、自分の感情が思考に影響していることを理解できればしめたものです。次は思考停止のシチュエーションに遭遇したとき、すなわち、「(あ、それ知ってる)」になったとき、「(あ、いま自分の感情で思考が停止してしまった。でももったいないよな。よし、気持ちをリセットして聞いてみよう!)」と切り替えればいいのです。繰り返し意識していると、やがて自然にそういう姿勢になっていきます。
実は、これが常にできている人のことを、「素直な人」と呼ぶのです。