【堀越勝格の経営ノート】新しい発想を生み出す「習慣」
カテゴリ:堀越勝格の経営ノート
【堀越勝格の経営ノート】新しい発想を生み出す「習慣」
「従来の延長線上では生き残っていけない」
「新たな発想を持たなければいけない」
よく聞く言葉ですね。たしかにその通りだと思います。経営環境が変化していく中でも、圧倒的なアイデアやセンスを発揮して成功する人や会社があります。そういう会社を見て、「自分もああいう風になりたい」「うちもああいう会社になったらいいな」と感じたこともあるのではないかと思います。
では、どうすればそういう新たな発想を生み出すことができるのか。
ひとつは「知っていることの量と幅」でしょうか。
「圧倒的なセンス」を持っている人でなくても、「センス」は磨くことができます。例えばファッションセンスを磨きたければ、ファッションについて大量の情報に触れ、大量の実物に触れ、大量に見ることで徐々に磨かれていきます。仕事も同じですね。
うまくいっているやり方を見たりすることはもちろん重要ですし、できればどんどん「見て」「触れて」「感じる」ことをお勧めします。しかも、自分のやっている仕事に関係するものだけでなく、幅広く、ですね。
人は基本的に「知っていること」からしか考えることはできないので、その「知っていること」を増やしてあげれば、やがて突然いいアイデアが浮かんでくることがあります。アイデアが浮かんだときは「突然浮かんだ」ように感じるものですが、その実は、自分自身がこれまで触れてきた様々な情報が統合されて表に出てきた、ということに他ならないと思うのです。
また、「常に考える習慣を身に付ける」というのも重要ですね。新しい発想は、「さあ、いまから考えよう」と考えてすぐ出てくるものではありません。日々の生活を漫然と過ごすのではなく、例えばラーメンを食べに行って「美味しい」と感じたとき、「自分が今なぜそう感じたのか?」と考えることで、「味だけじゃなくて、お店の雰囲気が食欲をそそるのかな」「匂いがいいからかな」「若い人は少ないから、自分たち世代が好きな味なのかな?」などいろいろ思考を巡らせることができ、それが「消費者目線」を考える一つの視点として頭の片隅にインプットされるわけです。
学術的なお話は脳科学などの分野にお任せするとして、実務に携わる我々としては、そういう「自分の頭の能力の生
かし方」を身に付けることで、より一層の成長につながればいいなと思う次第です。