代替情報管理なくして「基盤代替」なし
カテゴリ:キバン博士の基盤代替
代替情報管理なくして「基盤代替」なし
基盤代替に携わって12年、キバン博士がお送りする基盤代替コラム。
9回目の今回は「代替情報の管理」がテーマです。
以前、ご紹介した次回(2年後)の車検意向を確認する「車検時のアンケート」
実施したことのある店舗様も多いのではないかと思います。ただ、このアンケート、なかなか継続しない取り組みの一つです。何故、継続しないのでしょうか?
その理由のひとつは車検時に収集したこの情報がすぐに代替に結びつかないからです。
車販営業にすれば、フォローしなければいけない案件を抱え、いつ乗りかえるかわからない情報までフォローする時間を確保するのは難しいのです。
とはいえ、「次の車検は通さないかも…」という貴重な情報を放置するようでは、基盤代替は促進されません。
私の担当しているある店舗では、次のようにお客様の代替情報を管理しています。
車検時にとった2年後の車検意向を「車検意向」「代替意向」「未定」の3つに分類し、車両管理システムの備考欄に事務スタッフが入力しておきます。
以後は来店時にシステムを検索した際、必ず備考欄をチェックし、「車検意向」のお客様には車検予約を、「代替意向」「未定」のお客様には査定提案をフロントスタッフが行っているのです。
実際に査定となったお客様の情報は、査定を実際行った車販担当が車両管理システムに「査定日・提示金額・担当者」を記録しておきます。
そうすれば、代替に至らず継続になったお客様が来店した場合も、フロントスタッフはしつこく査定提案することなく、車販営業にフォローをお願いすることができます。
さらに、代替意向や未定の方だけをシステムで検索し、定期的にDMをお送りしています。
この仕組みにより、お客様に意向(車検or代替)に合わせた提案を店舗全体で入庫のたびに行うことができるようになったのです。実際にこの仕組みにより、代替はもちろん車検の予約も進んでいます。
この仕組み、難しそうに感じますが、役割分担さえ明確にしておけば、オペレーションは大したことはありません。
- フロントは入庫時にアンケートを取り、事務スタッフはそれをシステムに入力するだけ。
- フロントはお客様の来店時にそれを見て、2つの対応(車検予約提案&査定提案)を選択するだけ。
- 車販営業はトスされた案件に対応するだけ。
- 定期的に事務スタッフはシステムで検索し、DMを発送だけ。
使わない情報を管理しても意味はありません。収集した情報にもとづいて、とるべきオペレーションを明確にすることで仕組みは生きてきます。
スタッフの行動に直結する情報管理をすること。その仕組みがあってこそ、情報は意味をもち、活動は継続されるのです。
<作:キバン博士>