車業界(新車ディーラー、整備業、SS)人が育つ組織で重要なこと
車業界(新車ディーラー、整備業、SS)が抱える人材育成の悩み
「なかなか良い人材が採用できない」
「思うように人が育たない、、、」
「ようやく一人前になったと思ったら、辞めてしまった。」
などなど。
このような、お悩みを抱える自動車関連企業様は多いのではないでしょうか。
これは新車ディーラー、中古車販売店、整備工場、ガソリンスタンドなど業態にかかわらず、すべての自動車関連企業様が抱える問題であり、わたくしどもチームエルのコンサルタントも非常に良くお聞きする車業界のお悩みでもあります。
また、「人材育成が重要」ということはわかっていても、なかなか自社での人材育成がうまくいかない、というのが実情ではないでしょうか。
自動車業界の人材育成で重要な鍵となる「レビュー」
この人材育成について、実は非常に重要な鍵となるのが「レビュー」というコミュニケーションの方法なのです。
たとえば、以下のような場合にこの「レビュー」が非常に有効となります。
- 新車、中古車販売での商談案件の進捗の確認
- 店舗で決めた業務計画の進捗確認
- スタッフ(部下)が決め作成した計画の確認
人を育てるための「レビュー」の目的と注意点
そして、ここでいうレビューとは次のような狙いがあります。
- 具体的な作業や行動をする前に第三者が当人の頭の中の考え方について、客観的にチェック、アドバイスをすること。
- レビュー結果、当人の仕事の仕方が変わること。
ここで注意していただきたいのが、レビューとは上司が部下に命令を下したり、叱責することではありません。
ひとりより、みんなでアドバイスし合うことで、最善の策を模索するための手段なのです。
これから、レビューで重要な10の視点を説明していきます。
※レビューを行う人を【レビューワー】、レビューを受ける人を【レビュイー】と呼びます。
人材育成のための「レビュー」で重要な10の視点
1.レビューとは、教えるものではなく一緒に見つけるもの
レビューの際に役職は関係ありません。
レビュワー(行う人)はレビュイー(受ける人)に対して、アドバイザーでなくてはいけません。
レビューに対して、質問中心の双方向型コミュニケーションを心がけてください。
命令や自分の意見の押しつけは絶対禁止です。
2.レビューの際は、感情移入を行う
営業案件レビュー、業務の進捗のレビューなどレビューの種類はさまざまですが、レビューの際は、レビュアーだけの視点で捉えるのではなく、その使用者・対象者に感情移入させることを意識します。
例えば営業案件レビューでは、お客様の視点になって考える。
また業務進捗レビューの場合、その業務を実施する人や対象者がどのように感じるか、感情移入させることを意識してください。
3.レビューとは双方に気づきがなければいけない
レビューとは受ける側のレビュイーは勿論、行う側のレビュワーにとっても気付きがなければなりません。
スタッフの性格や考え方、新しいアイデア等、常に発見ができるものでなければ、レビューとしての価値はありません。常に何かを発見する。気付きを得ることを考えながらレビューを進めてください。
4.レビューの際、権限委譲を意識すること
レビューが終わった後、レビュイーは仕事に対するモチベーションが高くなっている状態でなければなりません。
モチベーションを高くする方法として、
- 気付きを与えること
- 権限委譲により、責任をもった役割を与える
といったポイントがあります。
5.感覚やカンに頼らず、信じるものは目・耳・数字
レビュー内で信じるものは事例やデータです。
根拠の無い考察やアイデアは排除しましょう。
6.レビューのゴールとアウトプットを最初に鮮明にする
常にゴールを意識した打ち合せをしましょう。
すべてのゴールは成果を出すためです。
どのような成果を出すか?これを必ず意識しながら議論しましょう。
7.ゴールを達成するための最短距離を考える(但し最大限のリスクを想定)
ゴールを達成するための優先課題を抽出し、解決策を考えましょう。
但し優先課題を考える際、常に最大限のリスクを考え、その対策まで考えましょう。
「悲観的に準備し、楽観的に行動する」が原則です。
8.なぜそう思うのか?その根拠を突き詰める
何故を繰り返し、根本要因を突き詰めましょう。
表面的な問題の解決では意味はありません。
9.必ず決定事項を明確にする ~ゴール・決定事項・納期~
レビュー毎に必ず何かしらの事項を決定することを心がけましょう。
また、今後準備すべきものならびに納期と次回レビューの日時を決定しましょう。
10.仕事の仕方を変えさせる
レビューの結果、レビュイーの仕事の仕方が変革することが重要です。
頭の中の考え方を確認し、そのアドバイスによって、行動革新を意識しましょう。
自動車業界の人材育成のためのレビューについて最後に
いかがでしょうか。
「人材育成」にはいろいろな手法が存在しますが、日々「人が成長する組織」であることが最も好ましい環境だと思います。
そして、「人が日々成長する組織」になるためには、今回ご紹介した「レビュー」という考え方とその「10の視点」はとても有効です。
是非、日々の業務に取り入れていただければと思います。