人が育つ組織をつくる レビュー10の視点

人が育つ組織をつくる レビュー10の視点

カテゴリ:人材育成, 経営コラム

人が育つ組織をつくる レビュー10の視点

(※このコラムは、2015年10月のマンスリーレポートに掲載されたものです。)

ディーラーや整備業など、自動車関連企業にとって、「人材育成が重要」とは常に言われている重要な課題だと思います。

実は、「人材育成」において非常に有効なのがこの「レビュー」というコミュニケーション手法です。

例えば、自動車販売における営業案件の進捗チェック、活動計画の業務進捗チェック、部下が作成した計画のチェック、などの際に有効です。ここでいう「レビュー」は下記のような狙いがあります。

①事前に第三者が頭の中の考え方について、客観的にチェック&アドバイスをすること
②その結果、その人の仕事の仕方が変わること

レビューとは上司が部下に命令を下したり、叱責をすることではありません。

1人よりも皆でアドバイスをし合うことで、最善策を模索する為の手段です。尚、レビューをする人を”レビュワー”、レビューを受ける人を”レビュイー”と呼びます。

レビュー10の視点

1.レビューは教えるものではない、一緒に見つけるもの

レビューの際、役職は関係ありません。レビュワーはレビュイーに対してアドバイザーでなければなりません。
レビュイーに対して質問中心の双方向型コミュニケーションを心がけてください。命令型・押し付けは絶対禁止です。

2.レビューの際には、感情移入すること

営業案件レビュー・業務進捗レビューなどレビューの種類は様々ですが、レビューの際は、レビュアーだけの視点で捉えるのではなく、その使用者・対象者に感情移入させることを意識します。例えば営業案件レビューでは、お客様の視点になって考える。また業務進捗レビューの場合、その業務を実施する人や対象者がどのように感じるか、感情移入させることを意識してください。

3.レビューとは双方向に気付きがあること

レビューとはレビュイーは勿論、レビュワーにとっても気付きがなければなりません。スタッフの性格や考え方、新しいアイデア等、常に発見ができるものでなければ、レビューとしての価値はありません。常に何かを発見する。気付きを得ることを考えながらレビューを進めてください。

4.レビューの際、権限委譲を意識すること?

レビューが終わった後、レビュイーは仕事に対するモチベーションが高くなっている状態でなければなりません。
モチベーションを高くする方法として、①気付きを与えること ②権限委譲により、責任をもった役割を与えること、といったポイントがあります。

5.信じるものは目・耳・数字、感覚やカンに頼ってはならない

レビュー内で信じるものは事例やデータです。根拠の無い考察やアイデアは排除しましょう。

6.レビューのゴールとアウトプットを最初に鮮明にする

常にゴールを意識した打ち合せをしましょう。すべてのゴールは成果を出すためです。
どのような成果を出すか?これを必ず意識しながら議論しましょう。

7.ゴールを達成するための最短距離を考える(但し最大限のリスクを想定)

ゴールを達成するための優先課題を抽出し、解決策を考えましょう。
但し優先課題を考える際、常に最大限のリスクを考え、その対策まで考えましょう。「悲観的に準備し、楽観的に行動する」が原則です。

8.なぜそう思うのか?その根拠を突き詰める

何故を繰り返し、根本要因を突き詰めましょう。表面的な問題の解決では意味はありません。

9.必ず決定事項を明確にする ~ゴール・決定事項・納期~

レビュー毎に必ず何かしらの事項を決定することを心がけましょう。
また、今後準備すべきものならびに納期と次回レビューの日時を決定しましょう。

10.仕事の仕方を変えさせる

レビューの結果、レビュイーの仕事の仕方が変革することが重要です。
頭の中の考え方を確認し、そのアドバイスによって、行動革新を意識しましょう。

いかがでしょうか。

「人材育成」にはいろいろな手法が存在しますが、日々「人が成長する組織」であることが最も好ましい環境だと思います。
そして、「人が日々成長する組織」になるためには、今回ご紹介した「レビュー」という考え方とその「10の視点」はとても有効です。?
是非、日々の業務に取り入れていただければと思います。

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