安定経営のポイントは「集客しすぎないこと」? 後編
前回、車屋での集客の重要ポイントをお伝えさせていただきましたが、今回はより具体的な集客方法をお伝えいたします。
集客をどのように平準化していけば良いのか。
ポイントは『前倒しする』ことです。
ここでひとつご注意いただきたいのは、繁盛期に集客施策を打ってはいけない、ということではないということです。
「誰を集客したいのか」という、ターゲットを明確にすることがポイントです。
例えば、「決算前倒しフェア」といった形で、フェアなどを前倒しすることで、既存のお客様のニーズを、旬から2月でできるだけ先取りします。
そして最繁忙期である3月には、ターゲットを新規客に絞り、充分に対応できる状態をつくるのです。
初売りも同じです。特に初売りの期間というのは長くはありません。
その期間に、すべてのお客様を集中させるとロスが生まれる恐れがあります。
初売り期間には、同じように初売り対応で仕事をしておられるサービス業の方や、ご旅行に出掛けられる方もいらっしゃいます。
前倒しフェアを12月に設定することで通常フェアと同じ特典を受けることができれば、そういったお客様にも喜んでいただけ、店側としてもチャンスロスが避けられるわけです。
車屋の集客方法 平準化のためのプロモーション設計
集客平準化の目的は、1月の初売りや決算といった繁盛期だけではなく、年間を通して車販を増大させ安定的な利益を上げることです。
集客を平準化するためには、どれだけ繁盛期以外の期間に集客できるかが重要です。
プロモーション設計の参考例をご紹介します。
月初旬は、「初売りフェア」ですが、前倒しを使って、12月に「初売り前倒しフェア」を開催します。
次に、3月の「決算フェア」だけではなく、初売りフェアが終了する1月中旬~2月度に、「決算前倒しフェア」を開催し、平準化を図ります。
そして、一般的に集客が落ちるとされる4月,5月は年度が始まる時期でもあることから、「誕生祭フェア」を開催。
9月は半期決算ですので、8月と併せて「半期決算フェア」を開催します。
夏に決算というと違和感がありますが、最近は、大手チェーン店でも導入されています。
また閑散期には、車販の発掘から、アプローチ母数を増大する車検証情報の獲得に集客ターゲットを切り替えます。
このように、目的を明確にして、施策を打つことが重要なことなのです。
コンサルタントより集客について、最後に
いかがでしたでしょうか。
皆様の店舗は、最適な顧客フォローと対応で、日頃から、お客様の満足度を高められているでしょうか。
また年間プロモーション設計で、集客の平準化を図り、最高の対応で、お客様に喜んでいただけているでしょうか。
間もなく繁盛期を迎えます。この機会に、今一度、自店の取り組みを、見直してみてはいかがでしょうか。