【川崎大輔の海外コラム】優秀なエンジニア人材が会社を変える!

【川崎大輔の海外コラム】優秀なエンジニア人材が会社を変える!

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【川崎大輔の海外コラム】優秀なエンジニア人材が会社を変える!

いまだ収束しないコロナ禍にあって、人々のマインドは変わり、ビジネスの方法も大きく変化した。そして、変化があるときには常にチャンスが生まれる。人手不足が続く企業が今とるべきアクションの一つは外国人採用だ。特に、このコロナ禍においては地方企業が変わっていくチャンスになるだろう。

まずは第一歩を!

厚生労働省が毎年10月に発表している外国人雇用状況によると、2020年10月時点では、国内の外国人労働者数は1,724,328人で前年比4%(+65,524人)増加した。増加率は低下したものの、実数は8年連続で過去最高を更新している。また、外国人を雇用する事業所数は267,243ヶ所で前年比10.2%(+24,635ヶ所)増加している。特徴的なのは、ベトナムからの労働者数が中国を抜いて最多となったことだ。ベトナム人は443,998人(構成比25.7%)、次いで中国419,431人(同24.3%)、フィリピン184,750(同10.7%)となっている。

自動車整備業界も例外ではなく、外国人活用が確実に広がってきている。確かに、初めて外国人を採用する企業は課題や不安が多い。企業アンケートによると、最も多い課題は受け入れ体制が整っていないということ。コミュニケーションの取り方、生活サポート、在留資格のサポートなど、具体的にどのような体制を整えなければならないかがわからず、それらが余計に初めての外国人採用の敷居を高くしている。

しかし、積極的に採用を推進するディーラー、整備会社も多数存在するため、そのような企業を訪問するなりして話を聞き、採用を検討して欲しい。一度採用する手順を踏めば、ビザや手続きの流れを理解することができる。

有限会社フジマキ様

極めて優秀な技人国人材

有限会社フジマキ(藤巻俊和社長、長野県大町市)では、2名のベトナム人整備人材が働いている。初めてのときは、技人国ビザを取得したベトナム人を採用。2人目は技能実習生を1名採用した。技人国ビザとは大学レベルの専門教育を卒業した高度エンジニアであり、就労を目的にしたもの。また、技能実習生は発展途上国の外国人を日本で一定期間受け入れて、OJTで技術・技能・知識を得る研修生だ。それぞれの在留資 格は「就労」と「研修」で目的が異なる。しかし、国内の整備人材が不足する中、どちらの人材も共に自動車整備業界での受け入れが広まってきている。ベトナム人整備人材受け入れについて藤巻社長は「整備士として働く社員の平均年齢が40代に上がってきています。自動車専門学校卒業の日本人の採用も難しくなってきています。それなら、今のうちに外国人に慣れておこうと思いました。

外国人が日本の会社を選別するようになったときには、まったく外国人を受け入れていない会社は外国人採用が難しくなるのではないかと思います。」と語る。

さらに「選抜については、適性検査を実施して参考にしたのですが、ものすごく優秀でした。働いてもらっているベトナム人2名はいずれもコミュニケーション能力が高く、気遣いもできるし根性もあります。不安と言えば、優秀すぎて他社に行ってしまうリスクが、ということでしょうか(笑)」(藤巻社長)。

藤巻社長(一番右)とベトナム人エンジニア

ベトナム人はハングリー精神が旺盛

地方では、外国人が賃貸住宅を借りづらい。住むのが外国人だとわかると物件オーナーが良い顔をしないケースがよくあるからだ。そこで有限会社フジマキでは会社の近くに中古住宅を購入。2名のベトナム人もそこに居住している。

「いろいろ考えても進まないので、最初のベトナム人人材採用の際は”えいや!”で採用しました。現場責任者も一度ベトナムに連れていきましたので、特に反対も出ませんでした」(藤巻社長)。さらに「ベトナム人採用は既存の日本人社員の刺激になっています。ベトナム人の一生懸命さが社員に伝わるんです。やる気がすごいです。日本の自動車運転免許も1回で取得しましたし、技術的な能力、覚えも早いです。特に、技人国のベトナム人には日本人客に対する車検見積もりの立ち合い説明などもやってもらおうと思っています。危険物の資格も取る予定ですし、検査員まで取得すると言っています」。

このようなベトナム人人材のハングリー精神の裏には、母国の貧しい生活や家族を守りたいという強い気持ちがあり、覚悟が強い。日本で頑張って働いて「お金を稼ぎたい」「高い技術を習得し成功したい」「家族に楽をさせたい」など、それぞれ求めるもの違っても強いモチベーションを持っている。

藤巻社長は「外国人も人間ですし、日本人は親切です。本来の日本の文化なら逃げたりしません。日本人と同じように対応していけば彼らも一生懸命頑張ってくれます。元々会社は家族のようなものなので、困ったら面倒を見て、お互い助けあっていきたいです。会社の目の前に彼らに購入した家があるのですが、冬になると会社の雪かきなども一緒に手伝ってくれるんです」と言う。

技人国と実習生を一緒に採用する

藤巻社長は「技人国ビザのベトナム人は技能実習生に比べるとはるかに日本語能力は高いです。技能実習生だけでも良いのですが、言葉の問題の解決には2・3年かかるイメージです。そうすると、技人国のエンジニアと一緒に採用するのが良いように思います。日本語ができる人材がいるのは大きな強みです。最初に技人国の人材を採用していたので、技能実習生の採用の壁が非常に低かったです。初めてのベトナム人採用でも心配することはありません」と語る。

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