【メンテナンスショップレポート⑫】基盤客との接点強化に有効なニューズレター
カテゴリ:整備収益増大
【メンテナンスショップレポート⑫】基盤客との接点強化に有効なニューズレター
今回は、基盤客との接点強化に有効なニューズレターについてご紹介させていただく。
整備工場における車販推進は、新規客獲得よりもまず自社の基盤客の代替促進が重要であることをこれまで何度かお伝えしているが、顧客から代替の相談を確実に貰うためには、顧客接点を強化する必要がある。車検から次の車検までの2年間にできるだけ多くの接点を持つ「接点回数」とお客様の記憶に残る接点となる「接点の質」を同時に高めていかなくてはならない。
日常からDMなどで顧客にアプローチをしていても、その内容が新型車の案内や安売りキャンペーンなど、「売り込み」ばかりでは、お客様の心には響かず、その接点は価値の低いものになっていることも考えられる。お店の情報をお客様の記憶に残すためには、お客様とお店の心理的距離を縮めること、すなわち絆をつくることを意識する必要がある。
この絆づくりにとても有効なのが「ニューズレター」だ。
このコラムをお読みの方のお店でも実施されてる方もいらっしゃると思うが、「〇〇自動車ニュース」とか「〇〇自動車しんぶん」といったお店の情報を伝えるための情報誌、瓦版のようなものだ。
ニューズレターは、お店やスタッフのことを知ってもらい、身近に感じてもらうことで、お客様との距離感を縮める効果がある。 弊社が本部運営する全国チェーンのカーリンクでは、加盟店向けにこのニューズレターの制作&発送のサポートをしているが、導入している店舗の多くで、接点強化の手応えを感じていただいている。
お客様から「ニューズレター見たよ。面白かったよ!」などの連絡があったり、お客様がニューズレターの内容をSNSで投稿してくれたり、掲載した近所のおいしい料理店にお客様が足を運び感想を言ってくれたり、疎遠だったお客様がお店に来店してくれたり…など、と数多くの事例が発生した。
このニューズレターでは、社長やスタッフ最近の様子、スタッフお気に入りの飲食店、お客様との感動エピソード、などの紹介を記事として掲載している。ニューズレターを作る際のポイントは、できるだけ「売り込みの色を出さない」ということだ。せっかく送るのだから…と、ついつい商品やサービスの案内をしたくなるが、ニューズレターの目的は絆づくりである。ここを間違えないようにしたい。
また、マーケティングにおいて、絆づくりの必要な要素には、「適度な接触」、「自己開示」、「有益な情報の提供」、「情緒的な体験」の4つが必要と言われている。ニューズレター制作では、こういった要素を意識して記事に盛り込んでいくことが重要だ。このニューズレターはほんの一例ではあるが、お客様と代替を任される関係性を築くためには、車検や点検だけの接点ではなく、お客様との心の距離を縮めるアプローチも必要と私は考える。
ぜひこの事例を参考に、顧客との接点強化に取り組んでいただきたい。
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