下取り車で 平均台粗利25 万円を獲得した整備工場

下取り車で 平均台粗利25 万円を獲得した整備工場

カテゴリ:経営コラム, 車販収益増大

下取り車で 平均台粗利25 万円を獲得した整備工場

(※このコラムは、2015年6月のチームエルレポートに掲載されたものです。)

車販粗利1.7倍に増大した整備業A社

2015年1~3月国内新車市場は、前年の消費増税駆込み需要の反動もあり、前年比85%に低迷しました。
徳島県の整備業A社も、新車は前年比8割に減少しましたが、下取収益改善により、車販粗利は前年比1.7倍に増大しました。本コラムでは、この事例をご紹介します。

2014年1~3月2015年1~3月前年伸長率前年差異
台数393487%-5
新車292379%-6
中古車直販05 +5
中古車業販10660%-4
台粗利 千円    
新車100127127%+27
中古車直販 292  
中古車業販30199664%+169
粗利 千円3,2005,565174%+2,365
新車2,9002,910100%+10
中古車直販01,460 +1,490
中古車業販3001,195398%+895

新車販売の伸び悩みが転機になった

A社は、年800台の車検、年120台の車販を獲得している整備業です。2008年に残価クレジットを扱い始め、新車販売を増大してきましたが、2013年には頭打ちになりました。

2014年春、社長様にお会いした頃は、下取車は台粗利3万円で業販し、小売はしていませんでした。機会損失が多いと感じ、下取収益改善プランを提案しましたが、中古車販売が苦手とのことで躊躇されていました。
「低年式で多走行の下取車が多く、中古車販売で成功するイメージが持てない。故障が多く、儲からない。納車半年後のエアコン故障の場合、結局、保証せざるを得ない。」とお考えでした。

そこで、私どもの下取車再販実績をご覧いただくと、10年落ちの軽やコンパクトカーでも平均台粗利25万円強を確保している事実に驚き、下取収益改善に取り組むことを決意いただきました。

中古車が苦手な整備業は大損している

「相場観が無いので値付けができない。査定に自信が無い。オークションに入会してないので出品できない。」などの理由から買取業者に販売している整備業が多くあります。しかし、そこには、多くの機会損失が生じています。

例えば、台粗利3万円で解体している「10年落ち、10万キロ走行修復歴車」には、オークション台粗利20万円の車もあります。高年式の高額車は、地方よりも東京のオークションの方が20万円以上も高く業販できる車があります。

買取業界は、整備業からの買取車両で台粗利10万円前後を獲得しています。年10台で100万円、年50台で500万円。これは、整備業にとっては、大きな機会損失です。

A社の取り組みの実際

まず、下取収益倍増研修を受講し、直近の業販車両で、どの程度の機会損失が生じているかを知り、凄く損していることを痛感いただきました。
次に、査定研修を受講し、車両の評価点をつける技術を修得いただきました。
また、相場が良く分からない下取車は、本部査定(プライシングサービス)を利用し、出品推奨会場とオークション相場を調べていただきました。

さらに、USS東京の方が相場が高い車両は、オークション出品代行を利用し、それ以外の車両は、地元のオークション会場に出品するように変更いただきました。実際、USS東京に出品した車両は、台粗利40万円になりました。
また、中古車小売も、有償保証を利用することで自信を持って販売いただけるようになりました。

その結果、1~3月は、業販台粗利20万円(前年比+17万円)を確保し、前年は実績の無かった中古車小売も(台粗利29万円×5台)を確保いただきました。

3日間の研修を受講し、本部査定やオークション出品代行のひと手間をかけることで、僅か3ヵ月間で、前年比235万円の粗利を増大されました。

次のステージに向けて

A社は、新車1.5倍、下取2倍、中古車による新規販売増大をめざし、次は、基盤買取と委託販売にもチャレンジする予定です。

最後に

中古車に苦手意識のある整備業の皆様には、まずは、下取収益倍増研修の受講をお奨めします。
車販収益増大の可能性を実感でき、成長戦略も描けるようになります。チャレンジすることを決めていただければ、私たちが全力でサポートいたします。

關友信

常務取締役 關 友信 Seki Tomonobu

損害保険会社の営業社員から独立しプロ代理店を経営、その後、自動車販売店での企業を目指し、直営店に入社する。販売店の現場で買取査定や販売業務を経験し、直営店の店長やエリア統括マネージャーとして活躍する。2006年に愛車広場カーリンクのチェーン展開を開始したのと同時に、カーリンク基礎研修の開発に着手、カーリンクチェーンの研修チームを統括する。その後も直営店の出張査定センターのマネジメントやディーラーコンサルティングなど、幅広く様々な仕事を経験、2014年からはCaSSの会員制度を立ち上げ、会員向けのサービスや企画を開発。

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