【チームエルのチーム作り第5回】新入社員が安心できる環境づくり~あなたを待っていました!の精神で
カテゴリ:チームエルのチーム作り
【チームエルのチーム作り第5回】新入社員が安心できる環境づくり~あなたを待っていました!の精神で
不安を誘う「とりあえず…」の対応
新入社員が初出社する日。
受け入れるのは、ちょっとドキドキしますよね。
そして、初出社する当の本人は、受け入れ側の比にならないくらいもっと緊張しているでしょう。
「みんなと仲良くできるかな?」
「仕事は覚えられるかな?」
「職場の雰囲気ってどんな感じだろう・・・?」
もう不安でいっぱい。
そして実際に会社の扉を開いたら、「あれ?」。
特に歓迎されているわけでもない空気感。
自分の座る場所が決まっておらず「とりあえずここに座っといて」と放置されたり、
いきなり「とりあえずできることからと思うので、これやってみて」と
よく理解できないまま仕事を渡されたりして、身の置き場がない感じ。
こんなことになると、不安でいっぱいになるでしょう。
あげくには、
「この会社を選んで本当に良かったんだろうか・・・?」なんて思いもよぎってしまいます。
「待っていた」の気持ちを伝えよう
初出社日はその人にとっては一大イベントです。
もちろん、歓迎会を開くといった企画はあってもよいのですが、最初に相手にしっかり伝わるように「大歓迎」することが大切です。
新入社員にとっては、これが一番うれしく安心できて、「この会社で頑張っていこう」と思える原動力になるものです。
座る席が準備され、いつでも質問できる先輩がいる。
「あなたを待っていましたよ」という気持ちが伝わるように迎える準備が重要です。
その人材は、これから何十年も一緒に働くことになるかもしれないのです。
そういう決意をしてくれた貴重な仲間。
全力で大歓迎したいものですね。
では、その具体的な事例をこの後、ご紹介していきます。
歓迎されていると感じられないと離職?
ある中古車販売店のM店長より、「1週間前に新たに入社した社員が辞めてしまった」との連絡が入ったので、お話を聞いてみました。
その日、M店長が出社すると、見たことがない青年が店舗入口で待っており、「本日からよろしくお願いします」と声を掛けられました。
そこで思い出したのは、社長が先日面接をしており、「採用するかもしれない」と言っていたこと。
しかし、入社予定日はおろか、そもそも採用したということ自体も共有されていませんでした。
入社後、M店長は頑張って教育したそうですが、残念ながら、その新人さんはわずか1週間で退職してしまいました。
相手を知る努力をしよう!
この新人さんが、歓迎されている、大切にされている、と感じられなかったことは想像に難くありません。
では、どのように歓迎するのがよいのでしょうか。
ポイントは相手を「知る」こと、「知る」努力をすること。
人は、自分を知ってくれている、理解してくれていると思える環境に安心感を持ちます。
全社員で新入社員を歓迎する
たとえば当社では、こんな取り組みをしています。
情報共有
入社が決まると、採用担当者から幹部メンバー全員に、入社の経緯、採用の決め手、当社に期待していること、留意点などをメールで配信する。
(当然、入社日も共有します!笑)
積極的にコミットする
入社前には全社員に簡単なプロフィールを共有し、入社当日は社員全員から「必ず」話しかける。
新人から「自己紹介をさせる」のではなく、既存社員から挨拶をします。
ウェルカムパーティーを開催
全社員が集まる場で、当人にはサプライズでウェルカムパーティーを実施します。パーティーといっても盛大な飾りつけや食事、といったものではなく、入社する方を「知る」ための、せいぜい20~30分くらいの簡単な会です。
たとえば、本人のオープンにしてもよい情報を元に「○○さんクイズ」を実施するなど、皆で楽しみながら、新入社員への理解を深めます。
歓迎する気持ちは具体的な形で
いかがでしょうか。
なんだ、そんな簡単ことか、と思われるかもしれませんが、難しいことを行う必要はないのです。
大切なのは全社員が新入社員を「知る」努力をし、思い切り歓迎することです。
歓迎の気持ちは形にしなければ伝わりません。
受入れ準備は万全に
新入社員に「歓迎されている」と感じてもらうためには、入社後に何をしてもらうのか、自社がどう対応するのかを、しっかり考え、準備しておくことが重要です。
特に、社会人経験の少ない新卒や第二新卒の若手社員であれば、社会人としての基本的な考え方や知識から教育する必要があります。
その他、自社で仕事をスムーズに進めて行く上で必要な基礎教育などを入社後どのように行っていくのか、事前にカリキュラムや資料の作成、指導担当者の訓練などしっかりと準備しておきましょう。
価値観や考え方を共有
当社では、入社後の1週間は社会人としての心構えや会社の価値観、仕事の進め方などの研修を実施しております。
その後、業務を進めながらより実践的な育成を行いますが、仕事をする上で軸となる考え方を最初に教育します。
また、今までどのような人生を送ってきたのかを振り返ったり、これからどのような人生にしていきたいのか目標を考えたりする(ライフプランを作る)時間を設けることで、深く新入社員のことを「知る」ことができます。
10年後の姿から逆算し、目標を立てる
私も入社時に研修を受けたとき、10年後になりたい自分の姿から逆算して3年後、1年後の目標を代表の堀越からアドバイスを受けながら考えました。
研修後は、自分で設定した目標を踏まえて仕事を任せてもらえているので、新入社員でもやりがいを感じながら仕事ができています。
今回は入社直後の対応についてお話しさせていただきましたが、もちろんその後のサポートも重要です。
そちらについては、また次回以降でお話させていただきます。
まずは新入社員に「この会社に入って良かった!」と思ってもらうために、自社の対応は十分かどうか、見直してみてはいかがでしょうか。
代表取締役 堀越勝格 Horikoshi Katsunori
自動車販売等の経験を経て2002年大手経営コンサルタント会社入社後、カーディーラー、自動車整備業、中古車販売店等、業界企業の経営から現場改善までありとあらゆるテーマの実践的なコンサルティングを展開。 2006年からはカーリンクチェーンのSV(店舗指導部隊)を率い、店舗だけでなく、チェーン全体の生産性改善に向けた戦略的指導をも推進する。 自動車販売の人材育成・営業力強化は勿論、経営戦略の策定支援、製販の組織連携強化、組織活性化、人事評価システムの構築等、多岐に亘るテーマのコンサルティングを行い、クライアントオーナーの信頼に応え続けている。
取締役/シニアコンサルタント 岩根弘和 Iwane Hirokazu
大手経営コンサルティング会社入社後、自動車販売店の現場でマネジメント業務を経験。 その後、自動車FCチェーン本部立上げ、コンサルティング実務、部門マネージャー、事業部長に就く。 現在、経営コンサルティング部門の取締役事業部長。
チーフコンサルタント 矢澤 知哉 Yazawa Tomoya
大学卒業後、カナダ留学。現地での経験や友人の力になりたいという想いからコンサルタントを志し2019年に入社。 自動車販売直営店での実習、加盟開発営業やSV支援・経営コンサルティングのアシスタントを経て、コンサルタントとなる。 経営理念や評価制度策定、労働環境改善、採用をテーマとした支援に取組み、現在チーフコンサルタント。
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